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2011年6月 3日 (金)

マグニチュード9というインチキ

東北関東大震災から四日め のなかに、
「マグニチュード 9.0 にたじろぎました。日本列島でこの規模の地震が起きるなんて、たぶん何千年に一回の確率です」
と書きました。

気象庁の最初の発表は 7.9。発表のたびにだんだん大きくなって、最終的には 9.0。
「時間とともに計算に使われるデータの量が増えたため、あとのほうが正確」と新聞などでは報道されています。

しかし、地震学者の島村英紀(しまむら ひでき)さんのサイトで、この数字を批判する記事を見つけました。一部を引用します。

 今回の大地震(東北地方太平洋沖地震)で気象庁が発表したマグニチュード9というのは、気象庁がそもそも「マグニチュードのものさし」を勝手に変えてしまったから、こんな「前代未聞」の数字になったものだ。(下の追記にあるように、気象庁の最初の発表は7.9、それが8.4、ついで8.8、そして9.0に増やされていった)。

 いままで気象庁が長年、採用してきていて、たとえば「来るべき東海地震の予想マグニチュードは8.4」といったときに使われてきた「気象庁マグニチュード」だと、いくら大きくても8.3か8.4どまり。それを私たち学者しか使っていなかった別のマグニチュード、「モーメント・マグニチュード」のスケールで「9.0」として発表したのである。

出典は、こちら。(『地震列島との共生』あとがき by 島村英紀)

つまり、気象庁は、マグニチュードの数字が大きめに出るように、いつもと違う計算式をもちいているのです。この発表には、

マグニチュード 9.0 → 歴史的な大事件 → 想定外 → うまく対応できなくてもしかたない

というふうに話を持ってゆこうとする政治的意図を感じます。私はそれにひっかかってしまいました。

こころからお詫びし、下のように記事を訂正します。


あの規模の地震は、数千年にいちどではなく、もっと頻繁に起きるかもしれません。

今回、地震の揺れそのものによって倒れた建物は多くありません。被害の大部分は津波によるものです。津波が大きかった原因は、日本列島のすぐ近くの海底で地震が起きたからです。

同じことは、日本列島のどこでも起きる可能性があります。しかたないではすみません。


余談になりますが、地球物理学者の竹内均さん(科学雑誌『Newton』初代編集長)は、
「地震予知は不可能」
という立場で、
「地震予知連絡会は詐欺師」
と言い切っていました。

竹内均さんが生きていたら、今回の地震にまつわるごたごたについては、かなり怒っただろうと思います。特に原発への対処のまずさについて。
竹内均さんは、予知は不可能という前提のもとに、防災に強い関心を持っていた人でした。


島村英紀 (しまむら ひでき)といえば海底地震計。島村さんは、たくさん本を書いていて、どれもおもしろいですが、真っ先に思い出すのは、これ。
著書『地球の腹と胸の内------地震研究の最前線と冒険譚』に掲載した写真
1988年に出た本で、ちょっと古いですが、観測機材を手作りするところから始めて、まったく新しい研究分野に分け入ってゆく苦労とわくわく感が楽しい一冊です。

島村英紀の ホームページ

 
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